2019/06/24
安心、それが最大の敵だ
<2010年代>
・チリ地震
2010年(平成22年)2月27日3時34分に南米チリで、マグニチュード8.3の地震が発生した。
翌日に岩手県大槌漁港に1.4メートル、北海道根室市花咲港に0.9メートル、茨城県神栖市鹿島港に0.8メートルの津波が来襲した。
気象庁は3メートル級の津波が来ると予想していたが、実際に来た津波は3メートルに満たなかった。
これが住民の油断を招き、翌年の東日本大震災の被害を拡大したともいわれている。
・2010年猛暑
2010年は当初、冷夏になると予想されていた。
猛暑日年間日数で、埼玉県熊谷市、群馬県館林市が41日間を記録した。
全国的に猛暑となり、富山市ファミリーパークでは、ペンギンが熱中症で死亡した。
・平成23年豪雪
2010年12月31日~2011年(平成23年)1月2日にかけて発生した豪雪である。
北陸地方や山陰地方で特に被害が見られたため「北陸豪雪」「山陰豪雪」ともいわれる。
福井市では25年ぶりに1メートルを超える積雪を記録した。
鹿児島市でも25センチの積雪を記録している。
年末年始であったため、Uターンラッシュにも影響し、特急列車が30時間以上立ち往生した。
・新燃岳噴火
新燃岳(しんもえだけ)とは九州南部の霧島山中央部に位置する活火山である。
2011年1~4月までにかけて、噴火活動が見られた。
記録に残っているものだけでも1700年代から頻繁に噴火しており、2011年以降にも何度か噴火している。
2011年の噴火では、火口の東側の512世帯約1150人が避難した。観光地として有名だった新燃池は消滅した。
・東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)
2011年3月11日14時46分に発生したマグニチュード9.0の大地震である。
マグニチュード9.0は、日本の観測史上最大規模であり、最大深度7が観測されたのは阪神淡路大震災、新潟県中越地震以来、3回目である。
死者・行方不明者は1万8434人とされており、第二次世界大戦後最悪の自然災害とも呼ばれている。
犠牲者の多くが津波による被害である。
・長野県北部地震(栄村大震災)
2011年3月12日3時59分に発生したマグニチュード6.7の地震である。
長野県下水内郡栄村で大きな被害が見られたため、「栄大地震」「栄村大震災」とも呼ばれている。
震度5以上の余震が、2011年6月までに6回程発生している。
東日本大震災の13時間後に発生したため、前日の地震によって誘発された地震であると考えられている。
・平成23年台風12号
2011年8月25日に発生し、9月3日高知県に上陸した台風である。
岡山県・鳥取県を縦断し土砂崩れ、河川氾濫などの被害をもたらした。
死者・不明者は92人。被害総額は少なくとも1236億円とされている。
・2013年猛暑
2013年(平成25年)7~8月にかけて全国的に猛暑となる。
山梨県甲府市では40.7度を観測、高知県四万十市では、観測史上最高となる最高気温41.0度を観測した。各地で熱中症による救急搬送も多数あった。
・2014年広島市土砂災害
2014年(平成26年)8月20日、広島市北部の安佐北区・安佐南区で発生した土砂災害である。
7月30日~8月26日にかけて、西日本を豪雨が襲っていた。
被害のあった集落はかつて「蛇落地悪谷(じゃらくじあしだに)」と呼ばれており、古くから水害が起こりやすいことが指摘されていた。
・2014年御嶽山噴火
2014年9月27日11時52分、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山が噴火した。
2007年の噴火と異なり、全長が観測されておらず噴火警戒レベルは1であったため、登山客が多くいた。57人の登山者が犠牲になった。
御嶽山は古くから山岳信仰の対象となっており、全国各地にゆかりのある神社が存在している。
噴火後、信者から多額の義援金が集められた。
・平成28年熊本地震
2016年(平成28年)4月14日以降、熊本県と大分県で相次いで発生した地震を指す。
4月14日21時26分、マグニチュード6.5の地震。
4月16日1時25分、マグニチュード7.3の地震。
この時点で、熊本県益城町では震度7を2回観測している。
その後、2016年4月16日3時55分にもマグニチュード5.8、最大震度6強の地震が発生した。
震度5以上の地震が、約30回も熊本・大分両県を襲った。
東海大学阿蘇キャンパスの学生寮が倒壊し、学生12人が生き埋めになった。
この地震による被害者数は267人である。
・大阪府北部地震
2018年(平成30年)6月18日7時58分に発生したマグニチュード6.1の地震である。
大阪市北区・高槻市・枚方市・茨木市・箕面市で震度6弱を観測した。
首都直下型地震では、観測史上最大の震度である。
関西地方で震度5弱以上を観測したのは、1995年の阪神淡路大震災以来である。
・西日本豪雨
2018年6月28日~7月8日にかけて、西日本を中心に発生した豪雨である。
気象庁は「平成30年7月豪雨」と命名している。
台風7号と梅雨前線によって大雨がもたらされた。
豪雨による死者は227人。特に広島県、岡山県で被害が見られた。
水害で死者が100人を超えたのは平成始まって以来のことであり
「平成最悪の水害」と言われている。
特定非常災害特別措置法の対象となった。地震災害以外では初めてである。
・2018年猛暑
埼玉県熊谷市で日本歴代最高とな41.1度を観測、岐阜県下呂市・岐阜県美濃市で41.0度を観測した。41度をこえたのは、観測史上初である。
熱中症患者が続出し、死者は133人にのぼった。
・平成30年台風21号
2018年8月28日に発生し、9月4日に日本に上陸した台風である。
最低気圧は915ヘクトパスカルと、非常に強い勢力で上陸した。
最大風速は大阪府関空島で58.1 メートル/秒。
関西国際空港では、連絡橋にタンカーがぶつかり崩壊した。
利用客3000人と職員8000人が孤立状態になった。
・平成30年北海道胆振東部地震
2018年9月6日3時7分に発生したマグニチュード6.7の地震である。
厚真町で震度7、札幌市・千歳市でも震度6弱を観測した。
苫東厚真火力発電所が被害をうけたことから、北海道全域で停電が発生した。
北海道全域が停電になるのは、北海道電力創立以来初のことである。
- keyword
- 安心、それが最大の敵だ
- 平成
- 災害
安心、それが最大の敵だの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方