防災・減災活動につながる利活用例(資料:REIC)


当面は、REIC会員を対象に、年間40~50万程度で提供していく意向で、企業の事業継続計画(BCP)の策定や、防災・減災力強化に寄与することを目指す。

 

鹿島グループも配信開始

REICから配信される「リアルタイム地震被害推定情報」に、独自データを加えて配信するサービスも始まる。
ゼネコン大手、鹿島グループの株式会社イー・アール・エス(東京都港区)では、地震後30分以内を目途に、ユーザーが登録した個別建物について被害推定を行い、当該建物の点検の要否をメールで配信するサービスを同じく今年7月から開始する。REICから送られてくる情報は250メートルメッシュ単位だが、ここに、個別建物の位置情報、築年数、構造、建物階数、さらには鹿島が過去に施工した物件のデータベースを加えることで、個々の建物ごとの被害推定を可能にした。配信は、メールによる文字情報で、例えば、「A拠点:推定震度6強、緊急点検が必要」という形で、登録拠点の一覧が送られてくる。価格は登録のイニシャルコストが1棟あたり10万円で、月々のランニングコストは3.5万円(100棟程度まで定額)を予定している。将来的には独自に地図データ上に落とし込んだものを配信することも検討しているという。

(了)

取材:中澤