東京都23区内の災害対策は多様です。それは、地形や過去の経験が様々だから。お住まいの地域の防災対策が「その区ならでは」のものになっていることをご存知ですか?まずは、住んでいるまちのことを知り、そのまちで安心して暮らすための対策を知る。その行動次第であなたの大切な人の命が救われるとしたら…? 23区の「その区ならでは」をここで一挙にお伝えします! 今回は、板橋区です。
災害時の避難行動について
自宅に被害が出てしまった場合、避難所での生活をしなければならなくなるかもしれません。
まずは、ここで避難する場所について少しお伝えいたします。各区によって名称が異なる場合もありますが、板橋区での名称でお伝えさせていただきます。
(1)一時集合場所
町会・自治会ごとに「一時(いっとき)集合場所」として決めている近くの公園や広場など、広くて安全な場所。
(2)避難場所
まち全体に火災が拡大し危険な場合に、火災が収まるまで一時的に身を守る場所で、大規模なスペースを持った公園などが指定されている。ただし、避難生活ができる場所ではありません。板橋区では、城北中央公園一帯、中台三丁目地区など12カ所が指定されています。
(3)指定避難所
災害により自宅での生活ができなくなった時に生活する場所。板橋区では、主に区立小・中学校が避難所として指定されています。
(4)福祉避難所
高齢者や障害のある方など、避難所生活において特別な配慮を要する方を避難者として受け入れる避難所です。福祉避難所は、災害時に必要に応じて開設される二次的な避難所であり、災害発生当初から開設することは、原則としてありません。
避難の流れ
災害が発生し避難するときは、まずは(1)の「一時集合場所」としている近くの公園や広場などの安全な場所に避難し、身の安全を守る。その後、状況にあった場所に避難をすることになるが、自宅での生活ができる場合は、在宅避難を基本とする。
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まち全体に火災が発生し、身の危険を感じたときは、(2)の「避難場所」へ避難し、火の手が収まるまで一時的に待機し、身の安全を守る。
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自宅が倒壊、損傷、火災などにより住める状況でないときは(3)の「指定避難所」に避難し、避難生活をする。
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避難所での生活において、高齢者や障害のある方など、特に配慮を必要とする方は、(4)の「福祉避難所」へ移動し、避難生活をする。
都内ではご自宅が住めるような場合には、原則、在宅避難生活を行うことが基本とされていますが、災害時は何が起こるかわかりませんので、避難所や福祉避難所について知っておくことは、大切なことと言えます。
板橋区だけでなく、当連載第11回で練馬区の福祉避難所の訓練について取り上げさせていただきました。運営方法について課題が多く挙げられている福祉避難所。板橋区ではどのような対策がなされているのでしょうか。
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