中川公園(出典:ウィキメディアコモンズ)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:To-ritsu_Nakagawa_Koen_West_Gate.jpg?uselang=ja

東京都23区内の災害対策は多様です。それは、地形や過去の経験が様々だから。お住まいの地域の防災対策が「その区ならでは」のものになっていることをご存知ですか? まずは、住んでいるまちのことを知り、そのまちで安心して暮らすための対策を知る。その行動次第であなたの大切な人の命が救われるとしたら…? 23区の「その区ならでは」をここで一挙にお伝えします! 今回は再び足立区、住民の方の取り組みからご紹介します。

窓口に出てお客様と会話する支店長

「信用金庫に勤めていると『地域のために』という行動が自然と身についていたんだよ。支店長になってからも窓口に出て行って、お客様とお話をしていた。『支店長らしくないね!』としょっちゅう言われていたよ」と話すのは、今回、お話をお伺いした足立長門南部町会会長の今坂昭男さん。

足立長門南部町会会長 今坂昭男さん

「勤めている間は、町会の活動に関わらないようにしていたんだ。でも、町会で行くゴルフの人数が足りないと言われ、参加してしまった。そこから、もう抜けられなくなったよ」

そう笑いながら話す今坂さんは、町会に関わり始めた当初、防災の「ぼ」の字も意識していなかったそう。しかし、信用金庫時代から「地域密着」の考え方は染み付いていて、いつか自分の住んでいる地域に貢献できればいいなと思っていたそうです。それがひょんなきっかけで、町会役員になられました。

「家内の実家が足立区中川。結婚してからこの川に近い地域に住んだけど『中川は決壊しないよね』と、過去に決壊した話を家内から聞いていたにも関わらず、水害のことはまったく気にしていませんでした」と今坂さん。足立区長門南部地域は中川に面し、指定避難所の長門小学校は中川が氾濫した際、最大浸水深0.5~3メートル未満、浸水継続時間は3日以上~1週間未満と想定されているのです。

足立区ハザードマップ
https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/2808/17-20.pdf