2018/11/22
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
AIによって消防活動現場はこれだけ変わる!
AUDREYの搭載は、個人装備ばかりではない。消防車内のディスプレイや指令センターのディスパッチャーモニター(指令員画面)に組まれることが計画されており、下記のような流れで、AUDREYからの情報を生かして、消防活動を開始する。
たとえば、以下の火災現場活動に必要な情報をAUDREYから必要な範囲で得ることができる。
1.入電時
・通報者の位置と個人情報
・通報内容の悪戯の判断、常連の特定
・場所の危険特性
・出動署所から現場までの動線選択
・通報件数や内容からの応援要請判断
2. 出動途上
・先着隊、後着隊、現場指揮者などの現場配置指示
・水利情報、風向き、避難状況
・交通渋滞や工事、事故情報をモニターに表示
・先着ドローンからの現場映像による状況判断
3.現場到着時
・建物内部の階数表示
・フロア毎のテナント状況、屋内避難経路表示
・避難誘導経路指示と避難困難者(障害者等)の一時避難場所の指示
・エレベーター内の閉じ込め者の位置や状態
・逃げ遅れ者の位置と人数、状態の把握
・建物構造の脆弱部を特定
・建物所有者情報やコンタクト
・周囲への延焼危険と延焼方向特定
・飛び火警戒区域範囲情報
・指揮者への特定車両や活動人員などの応援要請判断
・現場指揮に必要な情報すべて
4.人命検索活動開始から終了まで
・屋内進入隊員への煙の流動方向や排煙箇所の指示
・安全区画の選定
・要救助者救出後の退出経路の具体的な動線誘導
・エア切れした消防士の脱出誘導
・消防士からの現場情報に関する質問への回答
・ボディーカメラ等の顔認証による要救助者の個人特定
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情の他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/03
-
パリ2024のテロ対策期間中の計画を阻止した点では成功
2024年最大のイベントだったパリオリンピック。ロシアのウクライナ侵略や激化する中東情勢など、世界的に不安定な時期での開催だった。パリ大会のテロ対策は成功だったのか、危機管理が専門で日本大学危機管理学部教授である福田充氏とともにパリオリンピックを振り返った。
2024/11/29
-
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方