【イスタンブール時事】シリア暫定政府の報道官は12日、AFP通信に対し、アサド政権下で制定された憲法と人民議会(国会)を3カ月間停止する方針を明らかにした。司法と人権に関する委員会を設置し、憲法修正案策定を目指すとしている。国会は、大統領を辞任したアサド氏率いる与党バース党が圧倒的多数の議席を占めている。
 報道官は、アサド体制の圧政の過去を教訓に「法の支配」の必要性を強調。また、「シリアの宗教的、文化的な多様性を尊重する」と訴え、特定の民族や宗派を優遇せず国民の融和を図る姿勢を示した。
 トルコのエルドアン大統領の側近のカルン国家情報機構(MIT)長官は12日、シリアの首都ダマスカスを訪問した。アサド政権を打倒した旧反体制派の主力「シャーム解放機構」(HTS、旧ヌスラ戦線)指導者ジャウラニ氏と会談したとみられる。アナトリア通信によれば、トルコは在シリア大使館再開と臨時代理大使の派遣を決めた。 
〔写真説明〕トルコのカルン国家情報機構(MIT)長官=2021年11月、イスタンブール(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)