西友のBCM~年間活動から演習まで~

危機管理塾 11月19日

株式会社西友 人事総務本部 リスク・コンプライアンス部
リスクマネジメント ダイレクター
村上邦彦氏

危機管理塾を11月19日にリアル開催

従業員のBCM 教育 職域に応じて多彩に

危機管理塾は11月19日、東京・千代田区の朝日ビル会議室で開催した。国内で240店以上のスーパーマーケットを展開する西友の村上邦彦氏が、同社のBCM活動を紹介。推進体制と具体的な取り組みを1年間のサイクルにそって発表した。

同社は従業員1万9000人のうち大半がパートタイマー。そのためBCM活動も全社一律ではなく、本社、店舗、総菜工場、物流センターなど、各事業の機能と求められる対策をふまえて行っているという。

教育・訓練のメニューは、安全衛生から防火・防災、防犯、BCPに至るまで多彩。これらを「一般従業員向け、職長・店長向け、危機対策本部メンバー向け、ビジネスユニット向け、経営層向けなど、職域の役割に応じ内容を変えて行っている」とした。

自社の取り組みを発表する村上氏

それらの年間スケジュールは、年末から年始にかけて事業ごとに設定し、計画的に実施している。

自衛消防訓練は年2回行う。村上氏は「自衛消防訓練は火災だけに終わらせないことがコツ」と指摘。「原則として、地震発生を想定とし、その後火災が起きたというシチュエーションにする。これによりシェイクアウト(身の安全を図る行動)をいっしょにできる」と話した。

また各店舗には、啓発活動として「安全トピックス」と銘打った壁新聞を毎週作成して配布。従業員の目につく場所への掲示を求めている。年間52 回に及ぶテーマは、食品の安全、メンタルヘルス、地震対策などさまざま。「時局の話題をとらえてトピックスを立てる。機会があるごとに啓発し、従業員の気づきを得たい」と述べた。