【ワシントン時事】米民主党のハリス副大統領(59)は29日、CNNテレビのインタビューに応じた。「最も重要な決断が下される時、異なる見解や経験を持つ人が(同じ)テーブルに着くことが大切だ」と述べ、11月の大統領選で当選すれば、共和党員を閣僚に起用する考えを明らかにした。超党派の合意形成を重んじる姿勢を示し、共和党穏健派などに秋波を送った。
 ハリス氏は大統領候補に指名されて以降初めてメディアのインタビューを受けた。副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事(60)も同席した。
 ハリス氏は「気候変動危機は現実のもので緊急の課題だ。私の価値観に変化はない」と述べ、気候変動対策を引き続き重視する方針を表明した。一方、シェールオイル・ガスの採掘に用いる技術「フラッキング(水圧破砕法)」について「禁止しない」と明言し、エネルギー産業が盛んな激戦州への配慮も示した。
 政権の最優先事項に中間層の強化を挙げ、「就任初日」に生活コスト引き下げなどに取り組むと約束した。また、不法移民の急増に関し「国境を守る必要がある」と語り、「ハリス氏は国境を開放した」とする共和党の批判に反論した。 
〔写真説明〕29日、米南部ジョージア州サバンナで演説するハリス副大統領(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)