【ベルリン時事】ドイツ西部ゾーリンゲンで起きた刃物を使った殺傷事件で、警察は24日、実行犯とみられるシリア人の男(26)を拘束した。独メディアによると、男は警察に自首してきたという。これに先立ち、過激派組織「イスラム国」(IS)が系列メディアを通じ「パレスチナや他のあらゆる土地に住むイスラム教徒の復讐(ふくしゅう)」だなどとする犯行声明を出した。
 男は2022年末に難民として入国した。捜査当局はテロ事件との見方を強めており、他に15歳の少年を含む2人を拘束。少年は襲撃計画を事前に知っていたとみられ、キルギス出身との情報がある。もう1人はゾーリンゲンの難民向け宿泊所で拘束された。
 事件は23日夜、市創設650周年を祝う中心市街地の祭り会場で発生。屋外ステージ前で参加者が刃物を持った男に無差別に襲われ、3人が死亡、8人が負傷した。
 ショルツ首相は「恐ろしい出来事に動揺している。犯人は最大限の処罰を受けなければならない」と非難した。 
〔写真説明〕24日、ドイツ西部ゾーリンゲンの殺傷事件現場周辺をパトロールする警官(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)