2024/07/28
産総研「さんぽのひろば」週刊化学災害ニュース
2024/7/11発生の、北海道・製鉄所の高炉で一酸化炭素中毒
製鉄所の高炉の6階から7階の熱風炉付近で一酸化炭素中毒が起きた。作業員1名が倒れ,心肺停止の状態で自衛救急隊により病院に搬送されたが,その後死亡が確認された。製鉄所から警察と消防に事後連絡があった。警察と消防の調べでは,死亡した作業員が高炉の熱風炉付近で何かの作業をしていた際に,一酸化炭素中毒となった可能性がある。
2024/7/12発生の、兵庫・工場で設備の補修中に塩酸が飛散して被曝
自動車用ブレーキ製品製造工場で設備の補修中に塩酸が漏洩した。同工場の関係者が消防に通報した。従業員3名が塩酸を浴び,皮膚の痛みなどで病院に搬送されたが全員軽傷であった。警察と消防の調べでは,当時,メッキ加工設備と塩酸タンクをつなぐ金属製のホースの補修作業中で,同ホースと塩酸タンクの接合部が外れて塩酸が漏洩し,飛散した可能性がある。負傷した3名は防護服を着用していたが,防護服の隙間から塩酸が入って付着した可能性がある。
2024/7/15発生の、山梨・リサイクル業者の資材置場で金属スクラップの火災
リサイクル業者の資材置場で金属スクラップの火災が起きた。近隣住民が消防に通報した。消防が約34時間後に鎮火したが,金属スクラップが焼けた。けが人はなかった。警察と消防の調べでは,同置場には,空調機や給湯器などの家電の金属スクラップが積まれており,雨で濡れた家電から出火した可能性がある。
出典:産業技術総合研究所 安全科学研究部門「さんぽのひろば」
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