2025/04/24
防災・危機管理ニュース
自動車修理などを請け負った顧客に代車を貸し出すため、下請け業者に自動車を無償提供させていたとして、公正取引委員会は24日、下請法違反で、大手自動車メーカースズキの完全子会社「スズキ自販大分」(大分市)に再発防止などを勧告した。
公取委は同社の行為が、下請法で禁止する「不当な経済上の利益の提供要請」に該当すると判断した。同様のケースで勧告を出すのは初めて。
公取委によると、スズキ自販大分は遅くとも2022年5月~24年8月、自動車の板金塗装などを委託する下請け8業者に対し、修理などを請け負った顧客に貸し出す代車計25台を無償提供させていた。
下請け8業者は、カーリースで車を賃借したり、自社の所有車を提供したりしていた。スズキ自販大分は今年3月、リース料金や任意保険費用など計約850万円を業者側に支払ったという。
同社は、全従業員に下請法の研修を行うなど、社内体制の整備のために必要な措置を講じるという。「コンプライアンス(法令順守)の一層の強化と再発防止に努める」とコメントしている。
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 下請法
防災・危機管理ニュースの他の記事
- キーウにミサイル攻撃、12人死亡=「平和の障害」とロシア非難―ウクライナ
- パキスタン、対印貿易停止=テロきっかけに対立激化
- 下請法違反、カヤバに勧告=油圧緩衝器などの金型無償保管―公取委
- スズキ子会社に勧告=下請法違反、代車の無償提供で初―公取委
- 機体売却先を模索=中国の輸入停止で―米ボーイング
おすすめ記事
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
-
-
生コン・アスファルト工場の早期再稼働を支援
能登半島地震では、初動や支援における道路の重要性が再認識されました。寸断箇所の啓開にあたる建設業者の尽力はもちろんですが、その後の応急復旧には補修資材が欠かせません。大手プラントメーカーの日工は2025年度、取引先の生コン・アスファルト工場が資材供給を継続するための支援強化に乗り出します。
2025/04/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方