2024/07/03
防災・危機管理ニュース
【カイロ時事】国連のカーフ上級人道復興調整官(ガザ担当)は2日、安保理への報告で、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘により、パレスチナ自治区ガザの人口の8割に当たる住民約190万人が避難民となっていると明かした。AFP通信が伝えた。
ガザではイスラエル軍の激しい攻撃で多くの建物が崩壊。軍は「民間人保護」として幾度も退避を勧告し、住民は居場所を転々とする生活を余儀なくされている。
イスラエル軍は1日もガザ南部のハンユニス東部住民に避難を命じ、国連は約25万人が対象となったと推計した。ロイター通信によれば、昨年10月の退避勧告以降で最大規模。国連のドゥジャリク事務総長報道官は、「人々は、スペースや供給がほとんどない場所に移動するか、戦闘が激しい場所にとどまるかという不可能な選択を迫られている」と訴えた。
一方、ガザでの激しい戦闘の終結が近いとされる中でもハマスが拘束する人質の帰還に進展は見られない。米紙ニューヨーク・タイムズは、人質解放のためにはハマスが存続しても停戦に合意することが最善の方法だとイスラエル軍指導部が考えていると報道。ハマス壊滅にこだわるネタニヤフ首相との「亀裂が広がっている」と指摘した。
〔写真説明〕2日、パレスチナ自治区ガザ南部のハンユニス東部から逃れた避難民(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
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