原発の存在
先日、回ってきた地区内回覧板に「安定ヨウ素剤 事前配布のお知らせ」がありました。移住前の生活において目にすることがなかった「安定ヨウ素剤」という言葉によって、隣町にある原子力発電所、その存在の大きさを意識しました。
私が移住した唐津市の隣、玄海町には原子力発電所があります。玄海町の総面積は35.92平方キロメートル、人口は5233人(令和4年5月31日)、佐賀県の市町村で一番人口が少ない町です。隣町といっても一方が接しているというのではなく、北、東、南の三方が唐津市と接していて、玄海町は唐津市に周りを囲まれています。
唐津は2005年から2006年にかけて周辺の町と合併し、大きな市となりました。その時、玄海町とも合併の話がありましたが、原発交付金の積立基金をめぐり両市の折り合いがつかず、合併には至らなかったそうです。玄海町のHPでは現市長が「玄海町は、他の自治体と違い原子力発電所があり、財政的に裕福です」と語っています。原発の交付金で役場や温泉施設がつくられ、佐賀県で一番小さな町に原発により多くの雇用が生まれています。
「原発の存在をどう思うか」の議論を超えて、町の発展と人々の暮らしに原発は欠かせない存在となっているのです。
ところで、先日回ってきたとお話した「安定ヨウ素剤」のお知らせ以前に、私自身がより強く原子力発電所の存在を意識した瞬間がありました。それは3月上旬のことです。何があったか覚えていますか?
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