災害用の備蓄にうがい薬を 
備蓄品としてのうがい薬の意外な利用方法がある。それは災害時の口腔ケアだ。災害発生後の避難所生活では、水が貴重な資源となるため、毎日歯を洗うことが難しくなる。阪神・淡路大震災では、関連死のうち最も多かったのは肺炎だった。避難所で口腔ケアを怠ると、特に高齢者などでは誤嚥性肺炎などの呼吸器感染症が増える傾向にあるという。そこで活躍するのがうがい薬だ。 

村松氏は「水が少なく、歯磨きが困難な避難所でも、うがい薬で正しくうがいをすれば、口腔内を清潔に保つことができる」と話している。 

企業BCP担当者も、備蓄にうがい薬を常備している企業は少ないだろう。「うがい薬=日常の風邪予防」と決めつけず、避難生活の大事なアイテムと考えてもよさそうだ。

(了)