月々の基本料金を削減できる産業用「スマート蓄電池システム」

シャープは25日、電気の使用状況に合わせた蓄電池の充放電制御により、電気を効率よく供給する産業用「スマート蓄電池システム」を11月6日から発売すると発表した。太陽光発電システムとの組み合わせで電気料金を削減するほか、太陽電池が発電した電気を変換ロスなく蓄電池に蓄えることができる。

電気の使用量が多い工場やオフィスビル、店舗などでは、6000V以上の電圧で電力供給を受ける高圧受電契約を電力会社と結んでおり、電気の基本料金は、30分毎の平均使用量がその月で最も大きな値となる「最大デマンド」が過去1年間で最も高かった月を基準に設定される。最大デマンドが上がると基本料金も上がるが、電気の使用状況をモニタリングし、上昇したタイミングで蓄電池から放電。電気購入量を削減し、最大デマンドを低減する「ピークカット」を行うことで、基本料金を削減できる。

消費電力が小さい時には放電量を少なく、消費電力が大きい時には放電量を多くするなど、電力の使用状況に合わせて放電量をきめ細かく制御。放電量が固定されているタイプの蓄電池システムに比べ、同じ量の電力を放電する場合でも、より効果的に最大デマンドを低減することが可能。放電しても最大デマンドの低減に寄与しない場合は、放電を抑制する。1日に複数回の充電が可能なため、消費電力が下がったタイミングで充電し次の放電に備えるので、充分に電気を蓄えることができ、最大デマンドを低減する。

インバーターやコンバーターなど電気の変換機器を介さずに、太陽電池から蓄電池へダイレクトに蓄電できるので、太陽電池が発電した電気を変換ロスなく蓄電池に蓄えることが可能。あらかじめ設定した量の電気を常に蓄電池に蓄えておくこともできるので、万が一の停電時も電気を使うことができる。

一般的なシステムでは、太陽電池がパワーコンディショナーの定格出力を越えて発電した分の電気は発電ロスとして無駄になるが、定格出力以上に発電した分も蓄電池に空き容量があれば、逃さず蓄電できる。パワーコンディショナーの定格出力の最大2倍相当の太陽電池を設置することが可能だ。

希望小売価格はオープン。

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http://www.sharp.co.jp/corporate/news/170925-a.html

(了)

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リスク対策.com:横田 和子