内水氾濫ハザードマップも

また、葛飾区ハザードマップには、「内水氾濫」も記載されています。

都市浸水には、都市に降った雨が河川等に排水できずに発生する「内水氾濫」と、河川から溢れて発生する「洪水氾濫」がありますが、「内水氾濫」がハザードマップ化されているところは少ないです。ハザードマップが白い色でも安全や安心とはいえない由縁です(その他支流からのバックウォーターが起こる場所でもハザードマップは白い場合があります)。台風19号でも首都圏で内水氾濫を原因とする浸水がありました。

写真を拡大 河川氾濫がなくても、内水氾濫により浸水するケースも

また、いくらハザードマップがあっても「いつ」逃げるかわからないという声も多い中、警戒レベル3情報を「早ければ半日から1日前に発令します」と書いてあるのもいいなと思いました。警戒レベル4が夜間に出されても避難できないですし、4から5へ変わるのが早いのが大規模な災害の特徴です。3で避難できるためには、3が出されるタイミングがわかっていることが大切だと思っています。

写真を拡大 避難するタイミングの目安も伝えている

さらに、荒川、江戸川の両河川が氾濫したケースについても記載しています。この部分は有名な江戸川区の「ここにいてはダメです」のハザードマップと同様の想定になります。

写真を拡大 llll

荒川と江戸川の両河川が氾濫すると、江東5区の人口の9割が浸水する想定で、浸水は2週間続くこと、公共機関も2階でも(注 江戸川区の場合は、3階まで水没する想定)水没する可能性があるため、広域避難が必要になります。 

写真を拡大 自宅に待機する場合のリスクを示し、その場合の対策も説明している