2020/07/06
知って得する気象・防災知識
●浸水前に避難を
堤防が決壊した時は、浸水深および浸水区域が一気に増加するため、氾濫した水が集まる低地などの地域では、特に速やかな避難行動が必要です。いったん堤防が決壊すると、一気に水かさが増し避難が困難になるため、雨の状況に注意しながら、大雨が降るようであれば早めに避難しましょう。
避難所へ向かう途中に小さな河川がある場合や道路の高低差によっては、避難が困難になる場合があるため、あらかじめ避難経路を複数確認する必要があります。
●河川氾濫から避難するときの心得
歩いて避難するときは、避難中に被災しないよう足元に十分注意しましょう。避難するルートは、できるだけ河川から離れた高い道路を通ります。事前に避難ルートもハザードマップで調べておきましょう。
もし、避難する道がすでに冠水しているときは、特に注意が必要です。冠水している道では足元がどうなっているかよく見えず、マンホールの蓋が外れて吸い込まれるかもしれません。歩き慣れた道であっても、極力、冠水している道を通っての避難はやめましょう。
やむを得ず冠水している道を通る際は、杖のような棒を持って、足元が大丈夫か確認しながら避難しましょう。
1.冠水している道は極力通らない
2.外に避難するのが危険なときは、建物の高い場所に避難する
今回は、河川氾濫とその避難についての基本をお伝えしました。今年は感染症対策を考えた避難への準備や検討が必要となっています。基本的な水害(河川氾濫)への知識を今一度確認いただき、雨が多くなるシーズンの万全の準備に参考としていただければと思います。
文中図:「トクする!防災」公式サイトより
(執筆:「トクする!防災」プロジェクト プロジェクトリーダー 木村知世子)
知って得する気象・防災知識の他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方