作成継続中に発生した台風19号

「水害対策委員会」が勉強会を続けている中、昨年10月、台風19号が襲来しました。計画づくりも終盤に差し掛かり、机上のシミュレーションができている中で、実践の日が来ました。

「計画を立てている時から、避難所となる小学校関係者との協力は必須だと思っていたので、学校長、副校長に声をかけ、委員会のメンバーで集まった。そこで、実際にどのような状況が起こるのかを知人の気象予報士にお願いしてシミュレーションした動画を、みんなで観たのです。それは最悪の場合、避難所である小学校の3階まで水が来てしまう想定でした。学校関係者の方々も『これは大変だ』と実感してくれ、すぐに動き出しました。各町会の方々もそれぞれでコミュニティ・タイムラインに沿って動きを検討し、自分たちで考えて行動することを心がけました」

今坂さんの町会の避難所となる長門小学校の学校長は、主体となって準備を始めてくれました。3箇所の門の解錠や、児童に渡す手紙の作成・配布を行い、教室の机や椅子は子どもたちが廊下に出したそうです。

校長室に重要書類がFAXなどで届く予定でしたが、校長室は1階です。シミュレーションでは浸水の可能性があるので、荷物をすべて2階以上に移動。区民を受け入れる準備が早急に行われました。

避難所の様子

そして地域への声がけや学校からのお知らせが行き届き、263名もの住民が続々と避難してきました。

タイムラインの計画通り、受付名簿に記入してもらいましたが、思った以上に人が多く行列になったとのこと。細かい体制に対する課題が浮き彫りになりました。