2017/06/14
防災・危機管理ニュース

国土交通省は13日、社会資本整備審議会建築分科会の建築物事故・災害対策部会の第24回会合を開催。「エスカレーターの転落防止対策に関するガイドライン」とエスカレーターの転落防止対策についての報告をとりまとめた。不測の事態を想定したうえでエスカレーターを吹き抜けに面する部分を避けての設置や、エスカレーターの横に転落防止板を付けるなどといった対策を行うようガイドラインに盛り込んだ。
2009年4月に東京・港区の複合ビルにおいて、後ろ向きで男性が下りエスカレーターの手すりに接触。体が手すりに持ち上げられ吹き抜けの2階部分から転落し死亡する事故があった。この事故を受け、2015年6月に消費者庁の消費者安全調査委員会から国交大臣にエスカレーターの安全のためのガイドラインを策定するよう意見が行われたことから、検討が行われてきた。
報告では通常の使用状態では側面から転落は生じえず、前述の事故も建築基準法令で対策を規定すべきものとまでは言えないと分析。一方で子どものいたずらや飲酒などによる判断能力低下、不注意といった不測の事態を想定する必要性があるとした。
ガイドラインでは長さが2階分以上あるようなエスカレーターは吹き抜けに面さない位置に設置する、転落防止板を設置し、さらに指を挟まないよう隙間を埋めるといった安全対策が必要と指摘。またエスカレーターの前に置き、その手すりと同じ高さの誘導手すりも有効だとした。ソフト面では進行方向の標示や音声案内、警備員や誘導員の配置といった対策を盛り込んでいる。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方