2017/06/08
防災・危機管理ニュース
外務省は7日、イラン・テヘランでの同時多発テロを受けて注意喚起を海外安全ホームページで行った。13日には同地でサッカーワールドカップ(W杯)予選の日本対イラク戦が開催予定。外務省では観戦者向けにさらなる注意も呼びかける方針。
7日のテロでは国会議事堂やホメイニ廟で爆破や銃撃があり、8日現在13人が死亡。イラク戦が行われるパススタジアムは国会議事堂から車で30分ほどの距離にある。外務省ではイランへの渡航者に対する注意喚起としてテロの標的となりやすい人の多い場所への訪問について滞在時間を短くするほか注意を払うよう呼びかけているが、スタジアムはまさにそういう場所にあたる。
外務省では観戦者は通常の渡航者とは事情が違うため、特別な注意喚起を行う方針。5月22日の英国・マンチェスターではコンサート会場で公演後のテロもあったことから、「観戦中のみならず、行き帰りの行程も含めた注意を喚起したい」(外務省)としている。また、在外公館からメールで緊急情報を受け取れる「たびレジ」への登録も呼びかけている。
在イラン日本国大使館でも試合にあたり、ホームページに情報を掲載。政府無認可タクシーでのトラブルが多いことから、ツアー客でなくやむをえずタクシーで移動する際は白地にオレンジやブルーのラインがある、イエローの車体にグリーンのラインが入っている、または屋根に表示があるといった認可タクシーを使うように説明。試合終了後のトラブル防止へ集団で行動する、警察官のそばを歩くなど十分な注意が必要とした。
日本サッカー協会(JFA)によるとJTBと西鉄旅行が企画するオフィシャルツアーで約130人が観戦予定。旅行代理店が参加者に説明を行うが、ツアー以外での観戦者もいることから、JFAでも注意喚起としてホームページに在イラン日本国大使館の情報のリンクを貼るといった対策を行う方針。
■関連情報
外務省海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcspotinfo_2017C127.html
在イラン日本国大使館
http://www.ir.emb-japan.go.jp/jp/consular/demo/soccer.html
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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