2017/03/31
防災・危機管理ニュース
大阪大学・国際医工情報センター次世代内視鏡治療学共同研究部門の中島清一特任教授らと、大衛株式会社(本社:大阪府)、トクセン工業株式会社(本社:兵庫県)の研究グループは13日、医療従事者がひとりで清潔・安全、すみやかに着脱できる外科手術用「セルフガウン」を実用化したと発表した。一切の介助なく着脱でき、感染性物質が飛沫するのを防止する。4月10日に商品化する予定。
襟ぐり部分は、「の」の字型のプラスチック樹脂の接合部分を動かし、伸ばしたり縮めたりできる。着る時は「の」の字の輪になる部分が大きくなるよう伸ばして頭を入れ、着た後は輪が自然に収縮する。体の動きと共に輪の部分がさらに縮まり、より体にフィットしていく構造だ。
パーフォレーションという加工をした腰ひもは、粘着テープで止められるようになっていて、ひもを結ぶ作業がいらないので、介助なくひとりで着脱できる。
手術後は首周りの輪の部分を外し、グローブ(手術用手袋)をガウンの内側に巻き込みながら一緒に脱ぐことができるので、グローブからの飛沫による感染を最小限に抑えながらすみやかに脱着できる。従来のガウンは、先にグローブを脱いでから背面のひもをほどいて脱ぐため、付着した感染性物質が飛沫し周囲を汚染するリスクがあった。
飛沫テスト
「この着脱方式は、医療分野以外でも、ごみ処理や放射性物質除染作業の着衣などに応用できる」(同グループ)。今後、グループ3者は、感染症対策専門家の意見も参考に、着脱方式の改良をさらに進めていく。
■ニュースリリースはこちら
http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20170313_1
(了)
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