企業が推進するDXに、古くて新しいリスクは潜んでいる
危機意識あるも、対策に遅れ
RSA Security Japan合同会社/
マーケティング部 部長
水村 明博
水村 明博
サイバーセキュリティ製品を中心とする企業向け製品のマーケティング全般を統括し、インターネットサービス向け犯罪対策やサイバー攻撃対策の啓蒙活動にも注力している。前職のネットワンシステムズ株式会社では、ネットワーク製品の評価・検証に係わり、技術者としてのバックグラウンドを持つ。日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)理事として、企業や消費者に向けた啓蒙活動も精力的に行っている。東海大学情報数理学科卒。
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デジタルトランスフォーメーション(DX)。このところ、市場で多く聞かれるキーワードです。DXは、組織が保有するインフラ、情報そしてエコシステムをデジタル化していく流れで、数十年前からゆっくりと進んでいます。業務で利用する手入力の帳簿をデジタルデータにするところから始まり、現在ではITインフラの通信速度が向上したことで、データそのものが通貨のような価値を持ってやり取りされ、人とのコミュニケーションもデジタル化されてきています。このような変化を受け入れる組織は、主に以下の3つのことを、その価値として受け入れているといっても過言ではありません。
・急激に変化する(デジタル化)市場に対応して顧客満足度を向上させること
・(販売、購買業務などに関わる)オペレーションをテクノロジーで最適化してコストを削減すること
・データを活用して新たなビジネスモデルを創造すること
このDXは、組織間ならびに組織と個人(従業員や消費者)との間で、従来の関わりとは異なる変化をもたらしています。それはDXによるテクノロジーの利点を手に入れたとき、デジタルビジネス特有のリスクが発生するためです。そのようなデジタルリスクは、自然災害や病気などの健康問題といった物理的な世界のリスクに付随することもありますが、従来のリスクとは関係なく、DXによる組織の変革が、組織内に存在するリスクそのものを変化させる可能性があります。
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