<ケース3>「ここではとてもじゃないけど引用できないリアルな性描写を含む警戒情報」

これも、見た方は多いのでは?これは酷すぎる!と思い、あわてて拡散されることが多いのでしょう。性暴力情報が潜在化しやすい事を考えたら、これもシェアしたほうがいいのでしょうか?

でも、こんな情報はちっとも潜在化してないです。みなさんがもし過去に<ケース3>をシェアされたことがあれば、そのシェア件数みてください。通常のみなさんの書き込みより、過激な内容はずっとシェアされているはず。

まずは、ポルノを拡散したいと願うデマ発信者に加担しないか気をつけていただければと思います。それでも真実かもしれないと思った場合、平時から性暴力情報を発信しているサイトでは、被害者がフラッシュバックを起こしたり、トラウマにより自虐的にならないよう細心の注意を払って情報を共有している事を知っておいてください。

減災と男女共同参画 研修推進センターが2016年4月20日、熊本地震の被災地ボランティアに入る方たちに向けて発信した情報。 http://gdrr.org/2016/04/688/ 啓蒙をしつつも、生々しすぎる情報は意図的にさけられています。

 

加害者情報はリアルでいいですが、被害についてはリアルであると、害が益を上回るかもしれません。こちらもどのように発信できるかは、みなさんの日頃の性暴力に対する態度が問われることになると思います。ケース2と同じ様に、相談窓口情報は加筆し、表現を変えて拡散することも検討してほしい情報です。

やはり、ここでも、災害時に人を守るものは、平時からの取り組みということですね!

 

上の漫画の出典は、「刑法性犯罪を変えよう!プロジェクト」から。改正刑法の議論の中でも「反抗を著しく困難にさせる程度の暴行・脅迫」要件はそのままなので、被害者がフリーズしてしまい反抗もできない場合、依然として犯罪不成立では?という議論は残っています。

災害時の性暴力は平時を反映するものなので、常に日常で「それでいいの?」と考えていただければと思います。そして、災害時は、もう被害者のせいにする非科学的な態度は止めましょう。被害者を害せず、加害を許さない情報発信をどうかお願いいたします♪

(了)