2016/11/25
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
アウトドアの防寒の知恵はリュックひとつ、体ひとつで極寒の地に行く、究極の断捨離の知恵でもあります。手持ちの服を水と風と空気のうち、何に役立っている服か分類してみてください。

例えば、ベンチコート。「外は防風、中は空気をためているが、水対策は弱い」などです。多くの方が保温、空気をためる素材ばっかり購入しているなんてことはよくあります。
水、風、空気のうち同じ機能のものが複数枚あるなら、それは減らしても大丈夫な服です。足りない機能があるなら、それは揃えたほうがよい性能です。
効率よく服を着ることができると、断捨離もしやすくなります。そして服の量が減らせると、背の高い災害時に倒れてくるタンスも不要になります。タンスがないと転倒防止グッズも不要になるということで、減らせる防災って最強なのです。
ところで、こんな質問って実際にあるの?と思われるかもしれませんが、本当にあるのです!
こんなに断捨離って言われているのに、どうして防災ばっかり増やせ増やせというのでしょうか。だから防災が嫌でしたというお声もいただいた事がありました♪おっしゃるとおり・・。
防寒の基本、水と風と空気がわかっていれば、暑さ対策もわかります。すべて逆にすればいいのです。
水をつけると気化熱が奪われます。だから打ち水をすると、道路が冷えるのです。体に水をつけてもよいです。地震後も安全な清流があれば、足をいれておけばクーラーなしでも冷え冷えです。
風を通し空気をためないために、夏は大きめの服を着るようにしてみてください。ぴったりの服で被災すると、クーラーがない状況では、耐えられない暑さになりやすいです。
そうは言っても、コンクリートだらけの都会は街自体が暑いので、服の対策だけで対応できるほど甘くありません。夏場は被災地からの脱出を想定する必要性があがると心得ておきたいものです。
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
-
-
生コン・アスファルト工場の早期再稼働を支援
能登半島地震では、初動や支援における道路の重要性が再認識されました。寸断箇所の啓開にあたる建設業者の尽力はもちろんですが、その後の応急復旧には補修資材が欠かせません。大手プラントメーカーの日工は2025年度、取引先の生コン・アスファルト工場が資材供給を継続するための支援強化に乗り出します。
2025/04/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方