アドバイス1 土砂撤去で無理をしないで

といわれても、もうすでに無理をされた方も多いかもしれません。でも、水害の泥は感染症による健康被害やさまざまな原因で災害関連死も起こっています。

●感染症リスクと米国小児科学会の勧告についてはこちらをご覧ください。
■水害後の子どもの清掃、NGのわけ
https://www.risktaisaku.com/articles/-/18690

破傷風、レジオネラ菌、レプトスピラ症の他、農薬、アスベストなどについても書いています。子どもの清掃はどうかNGでよろしくお願いいたします。

●大人の清掃活動スタイルについてはこちらをご覧ください。

写真を拡大 NPO法人レスキューストックヤード資料(http://rsy-nagoya.com/volunteer/volknowledge.html)より引用

●感染症にかからないようにお掃除をする方法についてはこちら
日本環境感染学界ホームページ「〈暫定版ガイダンス〉一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法」

浸水した衣類は80度以上で洗うなど、きめ細かな感染症対策が書かれています。

写真を拡大 いずれも出典:日本環境感染学界ホームページ「〈暫定版ガイダンス〉一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法」 (http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/suigaiji-guidance_zanteiban.pdf

●消毒の仕方については厚生労働省資料が最新です。
屋内の推奨薬剤に消石灰は入っていません。

写真を拡大 屋内の主な消毒方法(出典:厚生労働省ホームページhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00341.html

また屋外は、清掃と乾燥が最も重要です。床下や庭も原則消毒不要であることが最新情報です。

消石灰については取り扱い注意の喚起が発信されています。

写真を拡大 出典:いずれも厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000335526.pdf

日常生活でさえも、国民生活センターからこのような注意喚起がでています。

写真を拡大 国民生活センター「くらしの危険 304」(http://www.kokusen.go.jp/kiken/pdf/304dl_kiken.pdf

失明事故をうけ小学校のライン引きは、2007年以降使われていません。子どもの靴に石灰が入った後、雨に濡れたことにより化学熱傷を起こした事例もあります。他の消毒剤と違って白くなるので、ついついまきすぎてしまうということも過去に起っています。取り扱いには十分気をつけてくださいね。

今田健太郎氏からのアドバイスはこちら。

自宅も気になりますが、土砂は細菌も含んでおり、想像以上に健康状態を悪化させ、災害関連死のリスクを高めます。自力では限界があるので、まずは体力の回復に努めてください。行政やボランティアからの案内を待ちましょう。