ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
消防士の不正事故・不祥事予防の具体的対策
米国流のリスクビューイングとは?
すべてはひとつから始まる
一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事/
一般社団法人 日本国際動物救命救急協会 代表理事
サニー カミヤ
サニー カミヤ
元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際緊急援助隊。元ニューヨーク州救急隊員。台風下の博多湾で起きた韓国籍貨物船事故で4名を救助し、内閣総理大臣表彰受賞。人命救助者数は1500名を超える。世田谷区防災士会理事。G4S 警備保障会社 セキュリティーコンサルタント、FCR株式会社 鉄道の人的災害対応顧問、株式会社レスキュープラス 上級災害対策指導官。防災コンサルタント、セミナー、講演会など日本全国で活躍中。特定非営利活動法人ジャパンハート国際緊急救援事業顧問、特定非営利活動法人ピースウィンズ合同レスキューチームアドバイザー。
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消防職員の不正や不祥事によるニュースを見るたびに胸が痛くなります。また、その1回の犯罪を起こさないための個人的、組織的予防手段はなかったのか?と残念でなりません。
特殊な職業上、ストレスの多い現場ですが、消防士の不正事故・不祥事予防は、よく職場でのストレスが原因ではないか?とニュース記事などで書かれていますが、調べていくと、そうではないような気がします。
ニューヨーク市消防局では消防士を採用する時点で、受験者の家族、友人達からのヒアリングや試験問題の中に適性判断能力、映像記憶力、そして、メンタルヘルスをチェックする項目があります。
日本では一般常識問題がほとんどですが、ニューヨーク市消防局の試験問題は、消防現場対応やリスクビューイング(危機予知)的な内容がほとんどです。
■ニューヨーク市消防局の試験マニュアル
http://firelink.monster.com/nfs/firelink/static/620.pdf
ニューヨーク市消防局では、初任課入校中において、厳しい訓練を乗り越えていく能力だけではなく、同僚達とのパートナーシップやチームワークなどの調和力、現場活動を想定した訓練では要救助者の家族へ何をどのように話したり、消防士の社会的責任、アルコールやドラッグ依存、消防職員の不祥事予防プログラムなどについてもカリキュラムが設けられています。
■ニューヨーク市消防学校でのトレーニング風景
以下は、「消防職員の不祥事予防プログラム」の一部ですが、どれも、気の緩み、自己満足、勘違い、勝手な思い込みなど、最初のひとつから起こっていることに気付くと思います。
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