アマゾンにおける安全の仕組みづくり
第4回 善意だけでは十分ではない。仕組づくりが重要
株式会社エバーグローイングパートナーズ代表取締役/
事業成長支援アドバイザー
佐藤 将之
佐藤 将之
アマゾンジャパンの立ち上げメンバーとして、書籍調達部門の責任者、サプライチェーンマネージメント、および物流網の整備など、アマゾン日本法人の土台を築き上げた。拡大期にはFulfillment Centerと呼ばれる全国の物流拠点の立ち上げや地域統括として活躍した。2016年に同社を退職。2018年に株式会社エバーグローイングパートナーズを設立。現在、これまでの経験を活かし経営コンサルタントとして講演、研修、コンサルティング活動を行っている。著書に、『1日のタスクが1時間で片づく アマゾンのスピード仕事術』『アマゾンのすごいルール』などがある。
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アマゾンはとにかく仕組みづくりが好きな企業です。それは創業者のJeff Bezosの考え方によるところが大きいと思います。Jeffの言葉で有名な言葉に「Good intention doesn’t work, only mechanism works!」という言葉があります。意訳すると「善意だけでは十分ではない。仕組づくりが重要だ」と受け取れます。
人には良かれと思う気持ちがあります。それは企業のため、組織のため、お客さまのためなどさまざまな善意でもり、その最たるものが「おもてなし」です。お客さまのために、お客さまの期待を上回るサービスを提供することはとても大切だと思いますが、それだけだと十分ではない。仕組みのないところでのおもてなしは、社員の善意の搾取に他ならないとアマゾンでは考えます。そこに仕組みがあってこそ、初めて本当のサービスができるということをJeffは言っているのだと思います。
これは「安全」に関してもまったく一緒です。個々人がそれぞれ安全を意識し行動することが最も大事です。でも、それに頼っていては安全な環境を作ることはできないのです。なぜなら、個人に頼っている限り、本当の問題に気付くことはできず、何度も何度もその危険な状況に社員をさらしてしまうからです。これでは本当の問題解決にはなりません。そこに仕組みがあれば、問題解決を目指すこともでき、より安全な環境を確立することができるのだとアマゾンは考えます。では実際にアマゾンはどのような仕組みづくりをしているのでしょうか?
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