第13回:災害リスクを選定するための方法
どんな被害が自社に起こりうるかの把握が大事
BCP策定/気候リスク管理アドバイザー、 文筆家
昆 正和
昆 正和
企業のBCP策定/気候リスク対応と対策に関するアドバイス、講演・執筆活動に従事。日本リスクコミュニケーション協会理事。著書に『今のままでは命と会社を守れない! あなたが作る等身大のBCP 』(日刊工業新聞社)、『リーダーのためのレジリエンス11の鉄則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『山のリスクセンスを磨く本 遭難の最大の原因はアナタ自身 (ヤマケイ新書)』(山と渓谷社)など全14冊。趣味は登山と読書。・[筆者のnote] https://note.com/b76rmxiicg/・[連絡先] https://ssl.form-mailer.jp/fms/a74afc5f726983 (フォームメーラー)
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■災害リスクを知るための3つのアプローチ
日本国内では地震を想定したBCPを策定するのがスタンダードになっている。これ自体はとくに問題はないのだが、スタンダードだからといって「地震」の2文字を機械的にBCPに当てはめてしまうのは、少し考えものである。
というのは、その後のBCP策定会議の検討が浅くなってしまったり、的外れな方向に逸れてしまう可能性があるからだ。おまけに万一災害が発生したときに、会社の立地環境その他いくつかの要因によって、一般的な固定観念や先入観で捉えている災害事象とはかけ離れた事態に遭遇するかもしれない。
そこで、ばく然と右から左に「地震」をBCPの前提とするのではなく、地震が誘発するかもしれない他の災害リスクについても目を向け、イメージを膨らませてみたいところだ。
これは初めてBCPを策定する企業にとっては、やや敷居が高いことかもしれない。しかし「地震」や「洪水」といった字面だけでは見えてこない「イマジネーション」を持つことによって、BCP策定会議が生き生きとしてくることは筆者も経験済みである。今回はそのための方法として、次の3つのアプローチについて考えてみよう。
・ハザードマップ(防災マップ)
・周辺環境や立地条件
・過去の災害記録
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