第26回:必要な人員の確保をはばむ要因と対策その1
非常事態に人が集まらない理由
BCP策定/気候リスク管理アドバイザー、 文筆家
昆 正和
昆 正和
企業のBCP策定/気候リスク対応と対策に関するアドバイス、講演・執筆活動に従事。日本リスクコミュニケーション協会理事。著書に『今のままでは命と会社を守れない! あなたが作る等身大のBCP 』(日刊工業新聞社)、『リーダーのためのレジリエンス11の鉄則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『山のリスクセンスを磨く本 遭難の最大の原因はアナタ自身 (ヤマケイ新書)』(山と渓谷社)など全14冊。趣味は登山と読書。・[筆者のnote] https://note.com/b76rmxiicg/・[連絡先] https://ssl.form-mailer.jp/fms/a74afc5f726983 (フォームメーラー)
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■いつも社員がそこにいるとは限らない
「BCPはプラン通りには機能しない」。そう考える企業担当者は少なくない。理由はさまざまだが、多いのが「実際の現場で必要な人員を確保できない」といった問題が起こるためである。
「実際の現場」にはいろいろなレベル、シチュエーションが考えられる。例えば危機対策メンバー10名のうち4名が出社できない状況にある、顧客からの問い合わせに回答できる営業社員が一人も出社していない、代替生産の出向先に派遣できる社員が不足している、といったことだ。
なぜこうした問題が起こるのだろうか。災害は非日常的事態なのだから起こってあたり前と割り切ることもできるが、その原因を知っているかいないかでは、対策のリアリティーに大きな差が出る。今回は、人員の招集がスムーズに進まない原因と解決のヒントについて「被災による影響」と「社会的背景や理由」の2点から考えてみよう。
いずれも実際に問題が起こってから事後的に対応しようとしても手遅れなので、事前に検討し、きちんと対策を講じておくことが肝要である(問題の予防策は次回のテーマとする)。
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