2019/09/17
企業よ、サイバーリスクに備えよ
RespondとRecoverは人・組織による対策
「1:Identify」「2:Protect」「3:Detect」はセキュリティサービス、製品などのシステム・アプリケーション要素による対策の割合が大きいです。しかし、インシデント発生後の「4:Respond」と「5:Recover」は組織・個人による対応・対策がほとんどになります。そして、その対応方法はインデント内容により異なります。その対策方法の策定および指示を出すのがCSIRTと呼ばれる部門です。セキュリティ業界ではよく耳にする言葉ではないでしょうか。
CSIRTは、Computer Security Incident Response Teamの略で、文字通りセキュリティ上の問題に対処するチームになります。このチームの位置付けとしては、CISO(Chief Information Security Officer 最高情報セキュリティ責任者)と現場(情報システム運用部)の間に置かれ、インシデント対応指示を現場に送り、被害情報を上層部に報告するといった役割を持ちます。ここだけを見ると事後対策が役割だと思われがちですが、事前の準備作業・対応も含まれます。代表例としては以下になります。
・インシデント対応マニュアルの作成および改版
・インシデント対応演習の実施
この2つのアクションが行われているか否かが、インシデント発生後の被害拡大に大きく影響します。過去に大きな情報インシデントが起きているほとんどの企業は、このような準備作業が行われていませんでした。
次にどんなインシデント想定するべきか? 業種、企業形態によって異なる部分はありますが、代表的な想定インシデントは以下です。
・ランサムウェア被害
・Web改ざん被害
・標的型攻撃の発覚
・サプライチェーン攻撃による情報漏えい
・内部犯行による情報漏えい
またインシデント対応の実施が必要なのは社内だけではありません。社外への対応も必須であり、非常に重要になります。インシデント対応マニュアルや演習などは関連会社、外部の取引先、そして報道などの団体への対応も含めたものが必要です。
そして、“定期的に”マニュアルの改版や演習を行うことにより、初めて事後の早期アクションが可能になります。
キーとなるのは演習です。
金融や重要インフラ関係の企業では近年、サイバーセキュリティ演習が頻繁に行われています。次回は、そのサイバーセキュリティ演習に関してご紹介していきます。
(了)
- keyword
- サイバー攻撃
- サイバーセキュリティ
- アライドテレシス
企業よ、サイバーリスクに備えよの他の記事
- 最終回:サイバー攻撃対応演習の実施
- 実際に情報インシデントが起きた想定演習
- 人・組織で行うサイバーセキュリティ対策
- LANシステム診断サービスについて
- 企業内感染の脅威、自分の端末が踏み台に
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方