BSIがBCI Horizon Scan 2015 の調査結果を報告

BSI(英国規格協会)は、BCI(事業継続協会)と共同で、事業継続に関する年次調査報告書「BCI Horizon Scan 2015」を発行した。「BCI Horizon Scan」は、今回で4回目。世界72カ国、760組織のビジネスにおける備えを調査している。

本報告書では、事業継続責任者の82%がサイバー攻撃を脅威ととらえ、81%がICTの予期せぬ機能停止を、また75%が情報漏洩を懸念していた。

前年と比べて、ビジネスの脅威として急上昇したのはサプライチェーンの中断に関する懸念で、2014年の16位から5位まで上昇した。回答の約半数(49%)がサプライチェーンが複雑化していることを認識しており、自組織が紛争や自然災害に対して脆弱であると回答している。

また、事業継続に関する国際規格ISO22301 については、半数以上の52%の組織が、事業継続マネジメントプログラムのフレームワークとして利用していることがわかった(「2015 年中に利用を開始する予定」を含むと69%)。昨年の44%から大きく伸びており、国際規格として転換点に達したように見える。また、アジアに限定するとさらにその数字は大きくなり、64%。英国の61%と比べても、アジアでより広く活用されていることがうかがえる。
 

本報告書はBCIのウェブサイトからダウンロードできる(英文)。
http://www.thebci.org

●BCI(Business Continuity Institute:事業継続協会)
レジリエンスを普及させ、人為的災害、自然災害に備える組織の支援を目的に1994年に英国のカバシャムで設立。100以上の国々で民間、公的機関および第3セクターの組織約3000に属する8000以上の会員を持つ。

●BSI(British Standards Institution:英国規格協会)
世界初の国家規格協会として1901年に設立。開発したBS規格(英国国家規格)は、ISO9001(品質マネジメントシステム)、ISO14001(環境マネジメントシステム)、ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)など。150カ国で64000組織以上の顧客の活動に貢献している。

●BSIグループジャパン
1999年に設立されたBSIの日本法人。マネジメントシステム・医療機器の認証サービスとトレーニングコースの提供をメインに、規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供している。