内閣府宇宙開発戦略推進事務局は5日、サイバー攻撃や大規模な太陽フレア(表面の爆発現象)によって人工衛星などの宇宙システムに異常が発生した事態を想定した訓練を東京都内で行った。
 訓練は2021年以降毎年行われ、今回で5回目。今年は関係省庁など17機関と宇宙関連企業、衛星データを利用するインフラ関係事業者など民間の25社・団体の約170人が参加した。
 開始前にあいさつに立った内閣府の風木淳・事務局長は「宇宙に不測の事態が生じた場合の情報の集約、共有、対処を検証し、実効性を高める重要な機会。有意義なものにしていただきたい」と述べた。
 今年の訓練は、サイバー攻撃により衛星の地上管制局に異常が発生したと想定。対処を進める中、太陽フレア活動が活発化し、全地球測位システム(GPS)などにさらに障害が起きるとしたシナリオで、関係省庁と各事業者が連携し、早期復旧に向けた対応などを行った。 
〔写真説明〕サイバー攻撃や太陽フレア活動による衛星機能喪失に備え、関係省庁や衛星を利用する事業者らが参加した訓練=5日午前、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)