2024/10/21
防災・危機管理ニュース
ロシア中部カザンで22~24日、新興国グループ「BRICS」首脳会議が開かれる。プーチン大統領が議長を務め、中国の習近平国家主席やインドのモディ首相らが出席。ウクライナ侵攻を続けるロシアが西側諸国の制裁下で「孤立していない」(ペスコフ大統領報道官)ことを示し、逆に世界の多数派を率いているとアピールするのが最大の狙いだ。
ロシアはウクライナ南部クリミア半島を「併合」した2014年、先進7カ国(G7)と対立して以降、影響力を行使する場として20カ国・地域(G20)に軸足を移した。ただ、今年11月中旬にリオデジャネイロで首脳会議(G20サミット)を開催するブラジルは、国際刑事裁判所(ICC)加盟国。侵攻を巡ってICCの逮捕状が出たプーチン氏は訪問を断念した。BRICS首脳会議を「ロシア主導のサミット」として重視しているもようだ。
「(自国史上)最大の外交行事になる」。ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)はこう豪語する。新興5カ国の枠組みに今年1月、イランやエジプトなどが加入し、今回が初の首脳会議。拡大会合に臨むパートナー国を含めると、首脳らが訪ロするのは30カ国超に上るという。その規模は13年のサンクトペテルブルクG20サミットに匹敵。中ロなどの2国間会談も行われる。
これらの国々の多くは新興・途上国「グローバルサウス」と呼ばれ、対ロ包囲網に加わっていない。プーチン政権は今年6月のBRICS外相会議の共同声明に沿い、西側諸国の制裁を「懸念」する立場を確認したい考え。また、ウクライナが対ロ圧力を強めるべく第2回「平和サミット」の年内開催を模索する中、各国が仮に6月の初回のように参加しても共同声明に署名しないよう暗に促すとみられる。
〔写真説明〕ロシアのプーチン大統領=18日、モスクワ州(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- BRICS
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方