2024/03/26
防災・危機管理ニュース
国土交通省は26日、2024年の公示地価(1月1日時点)を公表した。全用途の全国平均は前年に比べ2.3%増加し、3年連続で上昇した。地方圏の中核都市である札幌、仙台、広島、福岡の4市では11年連続、それ以外の地方圏でも2年連続のプラスとなり、上昇傾向が全国に波及。国交省担当者は「コロナ禍で落ち込んだ地点のほとんどはコロナ前の水準まで回復した」と説明している。
地方4市では、引き続き旺盛なマンションやオフィス需要、再開発の進展を背景に高い伸びが継続。ただ、札幌市で地価や建築費の高騰により住宅需要が落ち着いた影響で、4市の全用途平均の上昇率は前年の8.5%から7.7%に縮小した。
4市以外の地方圏は、生活や交通の利便性が高い県庁所在地の中心部などで住宅需要が堅調に推移し、住宅地、商業地ともに2年連続のプラス。都道府県別で見ると、横ばい・下落から新たに上昇に転じたのは住宅地5県、商業地6県だった。
東京、名古屋、大阪の三大都市圏は、住宅地が2.8%、商業地が5.2%上がり、全用途平均では3.5%のプラス。いずれも上昇率が前年より拡大した。
全国の上昇率トップは、住宅地がインバウンド(訪日客)人気の高い北海道富良野市のリゾート地、商業地は半導体受託製造の世界最大手「台湾積体電路製造(TSMC)」の工場周辺にある熊本県大津町の地点だった。
地価が最も高かったのは、住宅地が7年連続で「東京都港区赤坂1―14―11」、商業地は18年連続で東京都中央区銀座の山野楽器銀座本店。それぞれ1平方メートル当たり535万円(前年512万円)、5570万円(同5380万円)だった。
〔写真説明〕商業地として18年連続で地価最高額となった東京都中央区銀座の山野楽器銀座本店(中央)=20日
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 地価
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方