室内狭小空間向けに対応した点検用ドローン「Elios」。ブルーイノベーションがスイスベンチャー企業と提携して、国内サービスを始める(20日、東京都文京区ブルーイノベーション内にて)

ブルーイノベーションは20日、製造、化学、エネルギー、インフラなどの企業を対象に、室内狭小空間に使える点検用ドローンを提供するサービスを開始すると発表した。点検用に特化したドローンを開発・製造・販売するスイスのベンチャー企業Flyability(フライアビリティ)社が開発した機体「Elios(エリオス)」を採用。自社の統合管理プラットフォームと機体を連携させて、国内のドローン点検市場に最適化したサービス展開を図る。

ドローンによる点検業務の活躍が期待されるのは、狭小、高所、危険等の理由で人が入ることが難しかったり、作業しにくく手間がかかっている作業。工場内のボイラー、タンク、下水管、工場の天井部分、煙突など。人に代わってドローンが遠隔操作で進入し点検作業を行うことで、作業手間とコストを大幅に改善できる。

今回採用した機体「Elios(エリオス)」は、Flyability社が開発した室内点検用ドローン。本体重量700g、直径40cmの球体かご状の保護フレームに包まれた形状。コントローラーに接続されたスマホ・タブレットにストリーミング配信されるカメラの映像を見ながら操作することで、最長通信距離500メートル、連続飛行時間10分間の範囲で自由に操作できる。本体にはフルHDカメラと赤外線カメラを搭載可能。LED照明(28W)も装備し、完全な暗所でも撮影配信ができる。

鉄筋やパイプラインなど金属に囲まれた空間でのドローン操作で起こりやすいコンパス誤作動を回避するため、本体に内蔵されたコンパス機能をマニュアル操作でオン・オフ切替えできるスイッチも備え、安定飛行を実現する。

ブルーイノベーションは、この機体と連携させて、室内点検に最適化したアプリケーションを独自開発していく方針。室内狭小空間点検用のドローン分野で導入コンサルティング、操縦教育・マニュアルの作成、ドローンの販売・レンタルなどを手掛けていくという。

Flyability社「Elios」を採用したサービスは20日から受注を開始。価格は300万円前後(標準機体の場合)を予定している。

■ニュースリリースはこちら
http://blue-i.co.jp/release/flyability.html

■Flyabilityが開発した「Elios」の紹介ページはこちら
https://www.flyability.com/elios/

(了)

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