公共施設の運営に求められるBCP

災害時に帰宅困難者の一時的な受け入れ先になったり、避難場所などに指定されている公共施設は少なくない。こうした施設では、災害時でも確実に機能するよう、災害対応計画やBCPを構築しておくことが求められるが、そこには大きな盲点がある。2003年から、地方自治体が所管する公の施設については、管理運営を民間事業会社を含む法人やその他の団体に委託することができる指定管理者制度が始まった。

災害時の一時滞在施設や防災公園なども民間事業者らが運営をしているケースが多い。

こうした業者は、発災時にしっかりと対応ができるのか──
行政は、どこまで対応を任せているのか──

指定管理者の先進的な取り組みを探った。

◆「災害時は自分たちが何とかしなくてはいけない」
 防災公園の管理運営でBCP
 美交工業株式会社

◆最優先事項は「市民の衛生環境確保」
 災害から下水処理機能を守れ!
 公益財団法人愛知水と緑の公社

◆区民目線で日頃から防災を徹底
 一時滞在施設になる公会堂
 一般社団法人保土ケ谷区区民利用施設協会

◆指定管理者制度と行政の災害対応
 東北大学災害科学国際研究所教授 丸谷浩明氏