ピンクの表紙の「東京くらし防災」やリュックを手にしたファッションショーも行われた

東京都は3日、女性向け防災イベント「防災ひな祭り」を港区の東京ミッドタウンで開催。約500人が参加した。ファッションショーやトークショー、避難所など狭いところで体を動すためのヨガや、1日から配布が始まった「女性版東京防災」こと「東京くらし防災」を使ったクイズ形式での防災に役立つ知識の紹介が行われた。

小池百合子知事はビデオメッセージで、出身地の兵庫県で起こった1995年の阪神・淡路大震災での経験について「着替えのスペースや女性向け物資の不足など、女性の悩みを目の当たりにした」と振り返った。そして「防災ひな祭り」について「災害が起こると暮らしがどうなるか、考えるきっかけになればと思い開催した」と述べた。

来場者にも配布された「東京くらし防災」掲載の防災知識の解説では、携帯電話充電器やゼリー類など軽食、生理用品といった携帯しておくべき役立つアイテムを紹介。食器は下から中、大、小のサイズの順に置くと地震時に落下しにくいことや、「日常備蓄」として、普段よく使う食料品などを多めに備え、古くなったものから消費し新しいものを補充するローリングストックの手法などが伝えられた。備蓄では「長持ちするからといって、普段あまり食べないものを買うと賞味期限切れを起こしやすい」と注意を促した。

「防災ひな祭り」は「東京くらし防災」のお披露目と、都の女性防災人材育成事業のキックオフとして開催された。人材育成事業は11日に新宿区の都議会議事堂にある都民ホールでの「防災ウーマンセミナー」で開始。避難所や帰宅困難者対策などについて話される予定となっている。

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リスク対策.com:斯波 祐介