組織の生産性を上げるエンタープライズ・リスクコミュニケーション
プロレスラーに学ぶ、称賛を集めるリスクコミュニケーション
危機対応に強い組織を作るための最低限のルールとは
レイザー株式会社 代表取締役/
日本リスクコミュニケーション協会 代表理事
大杉 春子
大杉 春子
コミュニケーション戦略アドバイザー 。民間企業・地方自治体・省庁などのパートナーとして、PR戦略の策定から広報物の制作監修まで幅広い支援を行う。日本でのERC普及を目指し、2020年に日本リスクコミュニケーション協会を設立し、国内外の専門家を束ねる。リスク管理からBCP/BCM、危機管理広報までを網羅した新たなリスクコミュニケーションのスキルを持った『リスクコミュニケーター』の育成を展開。
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相手選手により場外に落とされ、ちょうど天井を見上げる格好になったその時、
ガタガタガタッ!
大きく音を立てて揺れる吊り下げられたビジョンが目に入った。
宮城県ゼビオアリーナ仙台の会場内が騒然とし観客から悲鳴が上がる。
3月20日、新日本プロレスの大会開催中に震度5強の地震が発生。まさにその時、棚橋弘至選手らのタッグマッチが行われていた。
緊急地震速報が場内に鳴り響き、試合は一旦中断。
ヒールの選手ら3名がバックステージに退去すると、対戦相手のオカダ選手が「僕たちは残りましょう」と口を開く。
こうして、試合が再開されるまでの間、不安に満ちる会場で棚橋、オカダ、飯伏の3選手は観客を安心させるため、リング周りで笑顔でポージングし、写真撮影の時間を取るなどのファンサービスを行う。
こうした行動に、会場で観戦していたファンのSNSでは「不安でしたが心が安らぎました」、「プロレスのこういうところに何度でもほれる」、「ファンサービスしてる棚橋オカダ飯伏が神過ぎる」、「地震のあと、中断中のファンサは最高でした」、などといった称賛のコメントが多く上がった。
さらに、ヒールであるジェイ・ホワイトがどさくさにまぎれベルトを3本盗んでいったことが功を奏し、その後再開された試合に、観客は自然と入り込めた。
――なぜ選手たちはとっさにこのような行動をすることができたのでしょうか?
――過酷な訓練を積んできたファイターだから、危機に対応する素地があったからでしょうか?
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