「M300RTK」と「Zenmuse H20シリーズ」で業務領域の可能性を広げる

DJIは5月8日、最先端の産業用ドローンプラットフォーム「Matrice 300 RTK」(M300RTK)と、同社初のハイブリッドマルチセンサーカメラ「Zenmuse H20シリーズ」を発表した。オールインワンのハイテクソリューションを開発することで、業務領域の可能性を広げ、空中での正確な点検・調査・データ収集ミッションを支援する。

「M300RTK」は、最新の航空技術、高度なAI機能、方向検知と測位技術システム、UAV状態管理システム、55分間の長時間飛行を組み合わせた製品。AES-256暗号化と保護等級IP45の耐候性筐体に加えて、新たなOcuSync Enterprise伝送システムを組み込むことで、3つの配信周波数帯チャンネルによる1080p動画伝送、最大伝送距離15キロメートルを実現する。また、最大3つのペイロードを同時にサポートし、最大2.7キログラムの積載能力を備える。

同製品は、航空機にヒントを得た「PFD」(プライマリー・フライト・ディスプレイ)を備え、リアルタイムの飛行情報と航行情報を1つのディスプレイに統合して表示する。そのほか、安全性、信頼性、柔軟性を高めながらミッションの遂行を可能にするマルチパイロット制御プロトコル「デュアルオペレーターモード」など、多くの新機能を追加する。 

同社初となるハイブリッドマルチセンサーソリューション「Zenmuse H20シリーズ」は、20メガピクセルのハイブリット光学23倍ズームカメラ、12メガピクセル広角カメラ、3~1200メートルの距離をカバーするレーザー距離計を搭載したトリプルセンサーの「H20」、さらに640×512放射分析サーマルカメラを加えたクアッドセンサーの「H20T」を展開する。

同シリーズでは、マルチセンサー統合UIデザインを採用し、広角カメラ、ズームカメラ、サーマルカメラをスムーズに切り替えることができる。さらに、「高解像度グリッド写真」、「ワンクリック撮影」 、「夜景モード」といった、一刻を争うミッションでも柔軟な操作が可能となる機能を搭載する。

「M300RTK」と「Zenmuse H20シリーズ」を組み合わせることで、ピンポイント機能とスマートトラック機能による「スマートピン&トラック」、送電線やガスプラントの点検といった定期的なデータ収集ミッションを最適化する機能セット「スマート点検」の2つのデータ収集方法が可能となる。

推奨基本製品構成の「M300RTK」+「Zenmuse H20T」+「DJI Enterprise Sheild」(1年間の有償保護サービス)の参考価格は約95万円(バッテリーと充電器は含まず)。製品の出荷開始は今年5月中旬を予定する。

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リスク対策.com 編集部