地域との連動にも目配りできれば尚ベスト

311ネットでは、子どもたちへの防災教育と同時に、防災教育と地域における防災の知識を併せ持った大人の人材育成も必要と考え、「防災教育ファシリテーター養成講座」も開催している。

発災時、避難所となる学校での活動が期待される防災教育ファシリテーター養成講座でのDIG。横浜の古地図を用いて、埋め立てなど現在との地形の違いを把握する。

「防災教育には地域の知見が必要です。発災の時、学校が避難所となるため、学校事情を理解している大人の存在は重要です」(石田さん)。

これは会社で言えば、ビルにある会社ならテナント同士、独立した社屋があるなら近隣との連動ということになるだろう。ここまではなかなか取り組めないかもしれないが、合同で防災訓練を企画したり、交流の機会を持ったりすることで共助の仕組みが築かれるだろう。

今回は311ネットの取り組みから発想を得て、企業で無理なく防災を取り入れる工夫を考えてみた。企業以外の組織、団体でも、よく見て行くと防災と結びつけられるポイントがあるはず。もしあなたが「防災係」に任命されたら、一踏ん張りして真に役立つ防災を手がけて欲しい。
 
(ライター/有川美紀子)

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