日本企業の中国における購買コストは意外と高止まり。原因は購買にあるようです

前回のコラムでは、日本人駐在員と現地スタッフの待遇の差について話しましたが、今日はその中で現地スタッフが給与以外にお金をもうけようと、たくましく頭を使っていろいろな手段を講じていることをご紹介しましょう。

意外に感じられるかもしれませんが、日系企業の現地法人の中にはなかなか利益が出せないまま事業を続けている企業が多く存在します。その理由はいくつかあるのですが、その中でも大きなウエートを占めているのが、売り上げに対する経費の割合が高いということです。なぜか分からないけれども、日本以上に製造コストの割合が大きいという声はよく聞く話です。

元来、日系企業が中国で生産を行う目的の一つとして考慮されていることが、中国で生産する方がコストは小さくて済むといういうことだったはずです。ところがです、実際には予想外のコストがかかり本来予定していたほどの利益が出せないという状況に至っている例もたくさん存在するのです。

しかし、これまでにも申し上げてきた通り、日本人駐在員の皆さんの技量や管理の善し悪しによっては、本社が望んでいるような結果を残せないどころか、ひどい場合は粉飾決済で本社の経営にも多大なる影響を与えてしまうというような例も報告されているのです。残念でなりません。