サイバー対策はデータ保護が最優先
組織の内外にある自社データの把握を
Commvault Systems Japan 株式会社/
セールス ディレクター
小庭 淳
小庭 淳
VMware、IBM、Oracle にて、12年以上にわたり大手金融機関のお客様を中心に営業を担当。仮想化製品やインフォメーション マネジメント関連製品(Database、ETL、Hadoop 等)を活用したお客様の IT インフラの最適化/革新に向けた提案/販売に従事する。2017年6月、Commvault Systems Japanに入社。日本の営業責任者として、お客様のマルチクラウド環境におけるデータ活用/保護を実現するための提案/販売に従事している。
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データは価値でありリスク
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の世界は、すでに現実となりつつあります。自動運転、キャッシュレス決済、ドローン、ウェアラブルデバイスは、全て現在のデジタル エコノミーで実現されています。技術革新はものすごい速さで進んでいます。1956年にIBMが最初に出荷したハードディスクは5MBを満たしていませんでしたが重さは1t以上ありました。今日では、スマートフォンで写真を1枚撮影するだけで、8MBのデータを瞬時に生み出します。
テクノロジーは、良くも悪くも生活を一変させました。このテクノロジーとともに、莫大な量のデータが発生しています。過去2年間に、全世界のデータ量の9割が作られています。それ以上に、現在のままのペースでいけば、1日に250京バイトのデータを生成することになります。私たちは日常生活ならびにビジネスにおいてデータを毎日、作成・利用しています。その結果、データは社会全体が拠って立つカタリスト(劇的な変化を促進するもの)の役割を果たすようになりました。
データ・ドリブン・ビジネスは現実のものとなっています。エアビーアンドビーは世界最大のホテル業ですが、実際の不動産を持たない唯一のホテルです。同じく、ウーバーは最大のライドシェア、タクシー配車企業ですが、業務を支える物理的なインフラは持っていません。
データ ビジネスは拡大しています。データを理解し、より効果的に活用している人は利益を生み出しています。実際、世界のビッグデータのソフトウェアとサービスの市場は、2018年の4200万ドル(約47億円)から 2027年には1億300 万ドル(約115億円)に成長すると予測されています。意思決定や顧客体験を改善し、技術革新を進めるためにデータをマネタイズし、理解し、効果的に活用している企業にとっては、これはとてつもないビジネスチャンスとなります。
データへの依存度が高まっている昨今、データが非常に価値のあるものになりました。しかし同時に、この価値のある巨大なデータ資産は、脆弱性を含む最大のリスクにもなりえます。そのため、データを安全に保存かつ保護・確保し、法令に準拠させることは、ビジネスの最優先事項となります。
今日の全ての企業は、データ損失や漏えいの影響を大きく受けます。あらゆる組織でデータが重要な役割を果たすことを考慮すると、データ保護はビジネス課題で最優先されるべきものです。しかしデータを安全に保存・保護・確保することは、思ったほど簡単なことではありません。
これにはいくつか理由があります。まず、データはもはや組織内にとどまっているものではありません。クラウドにあったり、アプリケーション上やサードパーティにあったりします。データは水のように流れています。変化し続け、広がり、多くの場所に存在しているデータを管理しなければなりません。以上のような理由により、データを追跡することは非常に困難になっています。
次に、組織のデータに対して企業ユーザーが唯一のリスク要素ではないということです。サイバー犯罪の攻撃者が基幹系の重要なデータを狙っていて、いったんデータを手にすると組織につけ込むための、幾通りもの方法を見つけ出します。業務停止のみならず、データ損失によって長期間にわたり会社の信用を失う可能性があることを考えなければなりません。
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