危機管理エキスパートのサマンサです。日に日に暑さも増し、夏真っ盛りですね。暑い!はhotですが、暑さ(熱量)を表す時にはheatを使うように、同じ「暑い」でも使い方には違いがあります。今回も、ノンネイティブが間違いやすい表現=common errorについて学習しましょう。

編集部注:「リスク対策.com」本誌2014年7月25日号(Vol.44)掲載の連載を、Web記事として再掲したものです。(2016年8月2日)

1.WeatherとClimateの違いとは?
問題:次の文ではweatherとclimateのどちらが適切でしょう?
(ア)The forecast predicts rain (weather / climate) this week.
(イ) The (weather / climate) in the equatorial regions is hot and humid.

解説 正解は、(ア)weather(イ)climateとなります。weatherは「天気」を意味しますが、climateは「気候」を意味します。

2.〇〇の情報について
問題:次の文ではofとaboutのどちらが適切でしょう?
Next week, we will be able to give you further information(of / about)this cyber terrorism.  

解説 正解は、aboutとなります。informationには、ofやforはあまり使われません。aboutを使いましょう。ちなみに、informationは不可算名詞であることを忘れずに。

3.一文字だけで意味が異なる!?
問題:次の文ではbesideとbesidesのどちらが適切でしょう?
(ア) The emergency switch is (beside / besides) the door.
(イ) There are many problems (beside / besides) which we have no resource.

解説 正解は、(ア)beside(イ)besidesとなります。besideは「隣の」という意味で、≒next toと言えます。besidesは、「加えて」という意味で、≒in addition toや≒alsoのニュアンスです。

4.濡れるは程度で異なる!?
問題:soakとwetの意味の違いを考えてみましょう。
(ア) The flood soaked all of our belongings.
(イ) The floor has just been mopped so is still wet.

解説 (ア)のsoakはの「ずぶ濡れ」という意味。洪水によって浸水し、ずぶ濡れになった状態を表します。一方のwetは、「湿った」という意味で、表面的に濡れているニュアンスです。

5.服を着るにも違いがある!?
問題:次の文の使い分けの違いを考えてみましょう。
(ア) The emergency staff must wear the safety bib.
(イ)The emergency staff are putting on the safety bib.

解説 wearは着ている状態、put onは着るという動作を表します。put onは「置く」という意味がもとになるため、脱いでいる状態から身に着けていく動作を表しています。ちなみに服を「試着する」場合はwearではなく、try onを使います。

6.…までににはどっちを使う!?
問題:次の文ではbyとuntilのどちらが適切でしょう?
(ア) I have to finish work (by / until) 7pm.
(イ) I have to do some work (by / until) 7pm.

解説 正解は、(ア)by(イ)untilとなります。「∼までには」byはという期限を表し、untilは「∼まで(ずっと)」という期間を表すため、(イ)の場合は「7時までずっと仕事をしなければならないと」いう拘束された状態にあることになります。なお、否定文になると、ニュアンスが難しくなります。以下の2つの例文は、この違いにより含まれる意味が変わります。違いが分かりますか?
He will not arrive by 10pm.
He will not arrive until 10pm.
byを使うと、「10時以降に来る」という意味に、untilを使うと、「10時に来る」という意味になります。

7.半分に冠詞はつくの!?
問題:次の文では冠詞が必要でしょうか?
Due to the heavy snow tonight, we have to stay in this cottage for two and (half / a half) days.

解説 正解はa half。Number(数字)+and a halfとなり、数字の後にはaが付きます。例えば、We spent one and a half hours for dinnerとも言えます。 注意すべきは、a halfの後ろの単語が複数形になることです。一方、特定の時間の半分については、during the next half of the century(今後半世紀の間に)や、during the first half of this year (今年上半期)のようにtheが付きます。Halfの使い方や表現は、奥が深いので、これを機に一度辞書でチェックしてくださいね。