2018/11/09
ニュープロダクツ
有限責任監査法人トーマツとデロイト トーマツ リスクサービスは8日、独自開発したAI(人工知能)を活用した「AI-OCRソリューション」と呼ばれる業務効率化ソリューションを企業や地方自治体などに提供すると発表した。見積書や請求書といった書類の電子化などで業務を効率化し、懸念されている人手不足の解消を図る。
トーマツでは「Deep ICR」と呼ばれる独自のAIを開発。請求書など書類のPDFを取り込み、電子データのテキストに変換。AIにより適切な仕訳も行える。文字を認識する識字機能を作動させる前に、漢字など日本語特有の難解で誤認しやすい文字を認識しやすいように前処理を行う。個別企業の業務に対応し、カスタマイズして提供する。電子化するデータを選別することも可能となっている。
価格はカスタマイズ提供のためケースにより異なる。トーマツのパートナー、服部邦洋氏は8日に東京都千代田区の同社で行われた記者発表会で「見積書など紙の内容を打ち込むといった、人手を介さない処理ができる。人の負担を軽くし、人がよりクリエイティブな業務をするようになることで人出不足の解消に努めたい」と説明。今後、バックオフィス業務から効率化を訴求していくほか、「企業内にある書類を電子化することは、データの活用にもつながる」と電子化の効果についても語った。
シニアマネジャーのシェイク・シャハリアルホサイン氏は「発表されている論文などを基に、アップデートを進める」とし、識字などの改善に今後も努めることを示した。また、「AIについては顔認識なども進めたい」と述べ、顔の画像からAIを用いて年齢や感情といったデータを把握するなど新たな技術開発も進めたいとした。
■ニュースリリースはこちら
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20181108-2.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:斯波 祐介
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/24
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方