2025/03/29
防災・危機管理ニュース
【バンコク時事】28日に大規模地震に見舞われたミャンマーの国軍は29日、死者694人、行方不明者68人、負傷者1670人に達したと発表した。震源に近い中部マンダレー地域だけの集計で、クーデターで実権を握った国軍と抵抗勢力の内戦の影響で救助は難航し被害の全容は分かっていない。地震を受けて建設中のビルが崩壊した隣国タイの首都バンコクの現場では、29日も救助隊などが行方不明者の捜索を続けた。
ミャンマーでは第2の都市マンダレーやザガイン地域、バゴー地域、首都ネピドーなどで多数の家屋のほか、学校や病院、寺院が倒壊した。
独立系メディアによると、がれきに閉じ込められた多数の安否不明者もいるが、ザガイン地域の一部などでは国軍と抵抗勢力との戦闘が激しく、救助現場は混乱している恐れがある。道路が激しく損傷した地域もある。
地元の救助隊の人数や資機材も十分でないとみられ、マンダレーの救助隊幹部は「状況は非常に悪い」と語った。国軍は国際社会に幅広く援助を要請する異例の対応を取っており、既にインドなどからの物資受け入れを許可した。
タイでは地震直後に政府庁舎として建設中の高層ビルが崩壊し、地元メディアによると、8人が死亡した。作業員約100人が不明となっており、救出作業が夜通し続いた。
〔写真説明〕28日、ミャンマー中部マンダレーで、地震により倒壊した建物(AFP時事)
〔写真説明〕28日、バンコクのビル崩壊現場で活動に当たる救助隊員ら(ロイター時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


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