連載・コラム
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佐倉藩・二大噺~<義民>佐倉惣五郎と幕末の老中・堀田正睦~
私は柏市に移り住んで以降、千葉県が生んだ古今の歴史上の人物に関心を持ち、その生き様を確認する旅を続けている。<義民>佐倉惣五郎はその中の一人であった。成田市、佐倉市などのゆかりの地を訪ね文献にもあたってきた。藩主堀田氏(佐倉藩)の圧政に抗議し将軍に直訴して妻子もろとも処刑にされ怨霊となった惣五郎。正義・人道のために一身をささげる<義民>の姿が歌舞伎・講談・浪曲の一大ヒットとなり民衆のヒーローとなった惣五郎。だが史実となると、確認できる文献は少なく、存在否定説も含めて諸説紛々としているのだ。将軍への直訴や処刑後怨霊になったとの説話は、実は惣五郎の死後ほぼ2世紀も経った江戸後期に創作されたものなのである。そこで『佐倉惣五郎』(児玉幸多)や「歌舞伎 東山桜荘子」(高橋敏氏ら鼎談)などを参考にして<義民>の実像と虚像に迫ってみたい。
2018/04/09
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異なるセキュリティを知ろう~空港とイベント~
先月は、スポーツイベントと空港のセキュリティ対策を比較し、その類似点を説明しました。今月は、それぞれのセキュリティの違いについてお話します。
2018/03/23
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徳川8代将軍吉宗~享保改革の手腕:大胆な財政再建と人材登用~
江戸幕府<中興の祖>とされる8代将軍吉宗(1684~1751)の治世は、享保改革という一大改革期であった。江戸幕府3大改革の一つであるこの改革は、行き詰った財政事情の打開策を模索するものであった。倹約の奨励、武芸の振興、年貢の増強、定免制の実施、株仲間の承認、町人による新田開発の奨励、足高制・公事方御定書の制定、目安箱の設置、養生所の設立、医学洋学の奨励、人材の登用(今日の<おともだち政治・政権>とは正反対である)。紀州藩主にすらなれないと思われた男が55万石の藩主になり、あげくに将軍にまで上り詰めた。吉宗の享保改革は旧弊を打破する高邁で現実的な政策として評価が高い。以下「日本の時代史16」(吉川弘文館)などを参考にし、一部引用する。
2018/02/13
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日本の空港におけるセキュリティとサービスとは?
先月の連載では、旅客のための空港運営に力を入れているEUについてお話をしました。今月は、日本の空港、特に保安検査場におけるセキュリティとサービスのバランスについて説明します。 海外空港の華やかさ UAEのドバイやシンガポールのチャンギといった国際空港は、旅客へのサービスを最大限考慮してデザインされた空港と言えるでしょう。旅客動線はスムーズで、時に数時間費やすことになるトランジットも、ラウンジやショップ、キッズプレイスペースなどが充実しているため飽きません。一人でも友人とでも家族とでもいっしょに楽しめる施設が空港にたくさんあります。明るく華やかな空港に到着すると、心が躍ります。ここは非日常の世界、24時間キラキラと輝き、常に進化し続けています。
2017/12/14
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寝る前に締めて助かる命かな
「寝る前に寝室のドアを閉める習慣」を付けるだけで、火災によるやけどや一酸化炭素中毒・窒息などから命が助かる可能性が高くなる。上記の表から、火災による死因別死者発生原因のほとんどは、やけどと室内延焼時に発生する一酸化炭素を吸引したことによる窒息事故であることがわかる。 また、2013年中の火災による死者数(放火自殺者等を除く)1278人のうち、逃げ遅れが670人で52.4%を占めており、そのうちの225人(17.6%)が、「発見が遅れ、気づいたときには火煙が周り、すでに逃げ道が無かったと思われる(全く気づかなかった場合を含む)」と報告されている。
2017/12/06
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戦前・戦後の2人の知性派都市計画家~その苦悩と実践~
工学博士・直木倫太郎著「技術生活より」(東京堂)は、土木学会が選定した「戦前土木名著100著」の中でも異色の書である。奥付によると同書は大正7年(1918)3月3日発行とあり、約100年前の刊行である。この「激烈」な「名著」は、土木技師としての日ごろの鬱々(うつうつ)たる苦悩や怒りを歯に衣を着せずにぶちまけた私憤の思索集である。なぜ技術専門書とはおよそ内容を異にする「異端の書」が戦前の名著100著に選定されたのだろうか。同書の背後に一貫して流れる氏の祈りのような技術者倫理を感じとらなければならないが、まずは著者直木倫太郎(1876~1943)の人生を略記する。
2017/11/13
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