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従業員のモチベーションを向上させることは、長期的な取組みを必要とするし、短期的に成果が生まれるわけではない。とはいえ、いかに素晴らしい戦略を策定したとしても、結局はそれを実行するのはヒトである。人への投資は欠かせない。

アブセンティズムとプレゼンティズム

さて、欠勤や病気などのアブセンティズムのよる生産性の低下よりも、出社して仕事はしているものの、仕事に気が入らず、生産性を落としてしまうプレゼンティズムのほうが、その影響が大きいと言われている。少子高齢化が進む日本では、とりわけ良い若手人材を獲得、保持すること、生き生きと働ける中高齢者人材を確保することは大きな経営課題であると思われる。

そうであれば、従来、個別的に導入されてきた、福利厚生を含めた多様な対従業員施策を、職場のウェルビーイング、つまり安心して、健康で働ける職場の環境づくりという視点で、リスクベースでアプローチすることが一つの打開策となりうる。