会社員のためのLinkedInの教科書(BLA出版)

会社以外の場所で、自分のキャリアを高める動きが広まっている。特に注目されているのが「サードプレイス型コミュニティ」の活用。家庭や職場以外で自分の知識や人脈を広げられる場所のことだ。異なるコミュニティに身を置くことで、新しい学びや刺激を得ると同時に、自分の経験やスキルを外部に発信する機会が増え、結果として市場価値の向上につながる。今や、こうしたサードプレイス型コミュニティを活用することは、人生設計の上でのリスクマネジメントという意味でも重要になっている。今回は、協和キリン株式会社CSR推進部リスクマネジメントグループ グループ長で、このほど「キャリアアップする!人生が変わる! 会社員のためのLinkedInの教科書」を上梓した真柄敏也氏に、サードプレイス型コミュニティの具体的な活用方法として、LinkedInの有用性について話を聞いた。企業で働くリスクマネージャーの次の展開につながるヒントも。

職場以外に居場所を作ることで、自身の市場価値を高める

Q. 会社勤めをして、普通に社員に働いていただくことは、企業にとってはありがたいことだと思いますが、社員には、どのようなリスクがあるとお考えですか?

 会社員が直面するリスクには、大きく3つのリスクがあると考えています。一つ目がキャリアの停滞です。長期間同じ職種や業務に留まることで、スキルが陳腐化し、市場価値が低下するリスクがあります。また、社内のネットワークに限定されることで、新しい機会や視点が得られない点もリスクといえます。もう一つが組織依存のリスクで、会社の業績や方針変更により、突然のリストラやキャリアの不確実性に直面するリスクがあります。