【北京時事】中国に拠点を置く日系企業の団体、中国日本商会の本間哲朗会長(パナソニックホールディングス副社長)は20日、北京市内で記者会見し、日本人襲撃事件が相次ぐ中、「多くの会員企業から安全確保を求める声が寄せられている」と明らかにした。
 中国では今年、江蘇省蘇州と広東省深センで日本人が被害に遭う事件が発生。無差別殺傷事件も多発している。同商会がこの日公表したアンケート調査では「中国での生活に安心感が得られなければ、駐在員や出張者の確保が難しくなる」といった意見も上がった。
 中国市場に対する期待感の低下も示された。中国を「一番重要な市場」「三つの重要な市場の一つ」とする回答は計49%と、初めて半数を割り込んだ。対中関税の大幅な引き上げを掲げるトランプ前米大統領の返り咲きが決まり、米中貿易摩擦の再燃が懸念されており、「国際情勢の影響」が課題になるとの回答も増加した。 
〔写真説明〕中国日本商会の本間哲朗会長=4月18日、北京

(ニュース提供元:時事通信社)