2024/10/03
ニュープロダクツ
デジタルものづくりにかかわる技術サービスを提供するSOLIZEは、建設業や重工業、プラントなどの現場の安全管理・品質管理業務における情報活用の課題に対応した自然言語処理AIソリューション「SpectA KY-Tool(スペクタ ケーワイツール)」を提供する。このほど、安全対策の強化と業務の効率化を両立する機能アップデートを実施した。
同ソリューションは、インフラ・建物の更新需要が拡大し、施工現場の監督や作業員の確保が課題となるなかで、顧客の社内に蓄積された労災実績や対策ノウハウの活用を支援し、事故の未然防止や人材育成に寄与するための危険予知支援ツール。同社独自の自然言語処理AI(Aspect Engine)を搭載し、現場で実施予定の作業や工事に対して、蓄積された過去の災害事例から関連したリスクを事前に抽出する。
今回のアップデートでは、顧客が社内で蓄積する災害事例や品質トラブル事例に関する情報をAIが学習する際、状況/要因/対策などの不十分なデータを事例の文脈に沿って生成AIで補うことで、ユーザーが必要な情報をより精度高くスムーズに活用できるようにした。現時点では顧客の生成AI活用の意向や機能のメリット・デメリットを考慮し、データセット拡充サービスとして提供するが、今後は標準機能としての実装を検討する。
顧客が蓄積する安全・品質管理の情報をより幅広く最適に活用することを目的に、同ソリューションで扱える情報の活用の幅(種類)と深さ(数)を強化。従来の災害・不適合事例に限らず、教育動画・手順書・作業要領などのさまざまな形式のコンテンツをAIで利用できるようにした。
作業現場の位置情報に天気予報情報をリンクさせることで、安全管理に関わる環境情報を作業指示書・危険予知活動表などの帳票に半自動で反映できるようにした。帳票に記入された作業内容と天候情報から、AIがより関連度の高い災害・品質トラブルとその対策情報を推奨することで、状況に合わせた情報提供が可能という。
建設業・重工業・プラント業界での導入が増えていることから、電子利用できる「作業指示書」「危険予知活動表」のフォーマット編集機能を強化し、顧客の個社・個別の安全管理帳票フォーマットに対応できるようにした。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
- 労災・品質トラブルを防止する危険予知支援ツール
- ネット上の評判を可視化するAIリスク管理ツール
- AI活用したリスクベースの名称照合ツール
- モニター表示の視認性が向上した小型気象IoTセンサー
- 長期保存可能で手軽に食べられる玄米スナック
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/10/05
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/10/01
-
-
-
ERMにおける実行性の強化
企業は、リスクに対する組織の適切な行動を管理するためにオペレーショナルリスクとコンダクトリスクといったリスクカテゴリーを設定し管理を実施していることが多い。オペレーショナルリスク管理は、過去の操業上の失敗事例を分析して同種の事例の再発を予防するための管理である。換言すれば、過去・現在の状況を踏まえ、それを将来に延長して対応するフォワードルッキングなアプローチの一種といえる。他方、コンダクトリスク管理は、将来の環境が必ずしも過去と同様ではないことも踏まえ、組織行動の特徴を理解した上で、組織行動を律する根底の部分(組織文化と表現することもある)を意識して、不測の事態を招かないための制御を行う活動といえる。
2024/09/25
-
-
海外工場の労働環境を把握 課題を明らかに
「ミキハウス」のブランドでベビー服や子供服、靴、玩具などの販売を世界中に展開する三起商行が、委託先のミャンマー工場の人権侵害を指摘されたのは2016年11月だった。同社は第三者機関を設立して調査。結果をもとに工場に改善を依頼し、実行された。その後、各種方針や規範を策定し、2019年には人権デュー・デリジェンスの取り組みを開始。責任あるサプライチェーンの構築に力を注いでいる。
2024/09/25
-
Q&Aで解説 実務課題の超ヒント
「危機時の広報はどう連携する?」「DXで危機管理担当者の不足は解消する?」など、企業の危機管理担当者はさまざまな疑問を抱えながら業務にあたっています。本紙はこの半年間で聞いた読者の声を「Q(Question)」として集約、危機管理に詳しいコンサルタントに提示して「A(Answer)」をもらいました。実務課題の超ヒント、リスク管理・危機管理編の後編です。
2024/09/24
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方